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2018.11.22 (Thu)

【妻】新しい関係


一つ前のブログで
「父と母の間に生じている新しい関係について書きたかった」
というようなことを言いましたが、
今日は、そのことについて書いてみようと思います。

父、毎日ホームに入り浸っています。
そして、いま、ユマニチュードという武器を手に入れました。

母、何でもないときは、よく下を向いてごみを拾っています(これも症状の一つなんだと思う)。
疲れているときや、機嫌が悪い時は、下を向いて、ぼそぼそ話します。
でも、疲れてもいなくて、ごみも拾っていないときは、よく父の顔を目で追っています。
父と話すときも、3人で話しているときも、父と私が話しているときも、
本当にしょっちゅう。

母、父を頼りにしているんだろうな。
父、本当に母の助けになりたくて必死で母に向き合っているんだろうな。


母が今のような状況になって以来、
私は毎日定期便のように実家に電話をしています。
初めのころは母は電話口に出てほんの少しでも話ができたのですが、
どんどんそれもできなくなり、今はもっぱら父と話しています。
(あ、でも、母、最近は少し回復してきて、電話口にも出てくれるようになりました!)


さて、前回の帰省の翌日、父に電話すると・・・

私「今日はどう?」
父「うーん、一言でいうとね、機嫌が悪かったね。」

この日、母は一時帰宅から直接デイケアに行き、
そのまま隣接するホームに戻る日。
昨日は「ホームがいい」なんて言ってたから、
ショックながらも少しほっとしていたのですが・・・

父「何か嫌なことがあったっていうんだけどね、 聞いても、わかんないとか、忘れちゃったって言うんだよ。」
私「そうかぁ。なんだかわからないけど、嫌だなっていう気持ちだけが残ってるんだろうね」
父「そうだねぇ。美子(母の名前)がそんなに元気がないと、僕もつらいなあって言ったら、“明日になったら、治ってるよ”なんて言うんだけどね」
私「へー。すごいこと言うね」
父「ね。時々ハッとするようなこと言うよ」
私「じゃあさ、あんまり気に病まなくていいよ。時によって気分が変わるだけだよ。
お母さんの感情に振り回されてたら身が持たないからさ。
 お父さんはいつも変わらず愛情だけを伝えてあげるのがいいと思うな。
  顔を手で包んで、“かわいいねー。大好きだよー”って言ってあげたら?」
父「浩子はそういうのが上手だけどね。なかなかできないねぇ」
私「でもさー、お父さんがやってあげたら、お母さん、ものすごく嬉しいと思うよ。私がやるよりずっと喜ぶよ!」
父「そうかねー」
私「いや、そこはね、確信あるよ。
お母さん、お父さんのこと大好きだから、
私がやるよりずーっとずーっと効果あるよ!」
父「そうかねぇ」

と、言いながら父、少しうれしそう。

そう。そこだけは自信あるのです。
母は父のことが大好きなので、
父に構ってほしいのです。

一方、父も、
私が母をハグしたり、
「かわいいねー、大好き!」って言ったり、
添い寝したり、にかくべたべたしているのを
隣で、ちょっぴり羨ましそうに見ていたりして、
そんな父に、私も気づいていました。

母がボケちゃう前は、そんなことをやってみようとも思わなかったと思う。
でも、母がだんだん複雑なことがわからなくなって、
ほんとにほんとにシンプルな感情だけが最後に残っていくのかな
という感じになってきて、
その感情にアプローチするために、私たち、必死。

だから、父は本当に真剣に母と向き合っています。
そんな父と母を見ていると、
これって、この状況にならなければ生まれなかった関係なんだろうなーと思います。

それはなんというか、とても、暖かくて、悲しくて、キラっとしていて、根本的です。
なんか、意味不明ですが、そんな感じです。


今、カウンセリングの勉強をしていて、
その課題として「思考観察」というのをやっているのですが、
浮かんでは消え、浮かんでは消える、
とりとめもない考えや思いと、そこにくっついている感情は、
全く自分でコントロールできないというか、していないというか、自動的と言うか、
ほんと、浮かぶがままです。

「これを考えよう」と思って考えていることは、ほとんど(いや、全く?)なく、
自分の意志とは関係なく勝手に浮かんでくる。
その意志でさえ勝手に浮かんでくるものだったりして、
あー、人間の思考っていい加減なもんだなーと思ったりします。
思いや感情に操られているだけで、
自由意志なんてないんじゃないの?とかね。

しかも、思いや考えが去っても感情が残っていたりして。
面白いもんです。


そんなこと思いながら母を見ていると、
母は人間の思考や感情の在り方の原型に戻っていっているだけなのかなーと、思ったりします。
その時に浮かんできた思いと感情に素直に反応しているだけ。

だからなのかな。
今の父と母を見ていると、
「根本的」っていう言葉が思い浮かびます。

もう、根っこのところでしか通じ合えないから、
土の下の根っこを必死で探して、
見えないどこかで相手を探り当てて、触れ合おうとしている。
そんな感じです。

なんだか、言葉がうまく探せなくてまどろっこしいのですが、
なんとなく、そんな感じ。

そんな父と母の時間、
あってよかったのかもしれません。

そんなこと言うと、父に怒られるかもしれないけれど、ないより、あってよかったのかもなって、思います。


父と母



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